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2013年2月28日、国会において安倍晋三首相は施政方針演説を行い、その中で、原発再稼働を明言した。

このことは、朝日新聞などはほとんど論評していない。ある程度論評している、東京新聞2013年3月1日朝刊の記事をここであげておこう。

原発再稼働を首相明言 施政方針演説「安全確認後に」
2013年3月1日 朝刊
 
安倍晋三首相は二十八日午後、衆参両院の本会議で行った施政方針演説で、エネルギー政策に関し、原子力規制委員会で安全が確認された原発は再稼働する方針を国会で初めて明言。原発維持の基本方針をあらためて示した。
 首相はこれまで、再稼働については「科学的安全基準のもとで判断していく」などと国会で答弁。NHK番組では「最終的な判断は政府で責任を持つ。原子力規制委が安全と決定したら、(原発の地元の)住民への説明責任は政府が負う」と述べていた。
 施政方針演説では「原子力規制委のもとで安全性を高める新たな安全文化をつくり上げる。その上で、安全が確認された原発は再稼働する」と強調した。
 同時に、省エネルギーや再生可能エネルギーを最大限に進めることで「できる限り原発依存度を低減させていく」と約束。発送電分離などを念頭に「電力システムの抜本的な改革にも着手する」と述べた。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/news/CK2013030102000132.html

なお、朝日新聞2013年3月1日朝刊は、安倍首相の施政方針演説全文を論評ぬきで掲載している。その部分を抜き出して「味読」してみよう。

 

世界の優れた企業は、日本に立地したいと考えるでしょうか。
 むしろ、我が国は、深刻な産業空洞化の課題に直面しています。
 長引くデフレからの早期脱却に加え、エネルギーコストの低減に向けて、責任あるエネルギー政策を構築してまいります。
 東京電力福島第一原発事故の反省に立ち、原子力規制委員会の下で、妥協することなく安全性を高める新たな安全文化を創り上げます。その上で、安全が確認された原発は再稼働します。
 省エネルギーと再生可能エネルギーの最大限の導入を進め、できる限り原発依存度を低減させていきます。同時に、電力システムの抜本的な改革にも着手します。
 「世界で一番企業が活躍しやすい国」を目指します。

ある意味では、非常に正直である。「安全」が確認された原発は再稼働するというのである。しかも、それは、野田政権が大飯原発再稼働決定時に偽善的に述べた「国民の生活を守る」云々ということを目的としていない。「世界の優れた企業は、日本に立地したいと考えるでしょうか。むしろ、我が国は、深刻な産業空洞化の課題に直面しています。」という観点から「『世界で一番企業が活躍しやすい国』を目指します。」ということを目的にしているのである。その点からすると、「省エネルギーと再生可能エネルギーの最大限の導入を進め、できる限り原発依存度を低減させていきます」ということも、「世界で一番企業が活躍しやすい国」をつくるということに支障がない程度にということなろう。

そして、「世界で一番企業が活躍しやすい国」を目指すということは、単に原発問題だけに限らないであろう。たぶん、雇用の一段の「非正規化」と「賃下げ」、外国企業の国内市場参入を促すTPP交渉参加、大衆課税である消費税増税を前提とした法人税減税など、いろいろ考えられるのである。

新聞ではほとんど論評されていないが、この「『世界で一番企業が活躍しやすい国』を目指します。」という安倍首相の発言は、この政権のスタンスを雄弁に語っているように思われる。

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