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ここに、1枚の写真がある。サクラやチューリップが咲く中で、幼稚園の園庭で園児が遊んでいる。いかにも日常風景という感じである。

ふくしま南幼稚園(2012年4月24日撮影)

ふくしま南幼稚園(2012年4月24日撮影)

この写真は、実は福島県庁の前にあるふくしま南幼稚園を2012年4月24日に撮影したものである。

この場所をgoogleマップで確認してみよう。この地図ではでてこないが、この幼稚園は県庁の北側に隣接している。

福島県庁は、高放射線量で有名になった渡利地区と、実は隣接したところにある。阿武隈川の西岸が県庁であり、東岸が渡利地区なのである。確かに比較的山に近いところに渡利地区はあるのだが、福島の中心市街地の町並びにある。この地理関係は、今回福島にいってはじめて実感した。

2012年4月25日付の福島民報によると、24日の福島市の環境放射線量は0.62~0.71マイクロシーベルト/毎時である。平常値は0.04とのことである。そして郡山市が0.6程度、会津若松市が0.12程度、南相馬市が0.35程度、白河市が0.26程度、いわき市が0.11程度であり、県内主要都市の中では一番高い。飯館村の0.94に近接しているのである。

もちろん、除染はしているのであろうが…。このような幼稚園児が外から遊んでいる日常こそ、異常にみえる。たぶん、この幼稚園児の親たちには強い葛藤があったと思われる。避難すべきかいなか。そして、幼稚園児が「日常的」に外で遊ぶことにリスクはないのか。除染したとして、それでも「安全」と言い切れるのか。

異常を異常と思わせない「日常」がそこにはあるといえる。そして、それは、県庁前という、地方権力が所在し、たぶん、最もリスクから守られているはずの場所に顕然しているのだ。

郡山市議会において、ある議員が、放射線量の高低によって、都市計画をやり直すべきではないかと質問していた。それは、県全体にいえるだろう。多くの人びとが集まざるをえない県庁が、主要都市で最も高い土地にあっていいのだろうか。そういう疑問がでてくるだろう。

福島県庁(2012年4月24日撮影)

福島県庁(2012年4月24日撮影)

そういう疑問を、たぶん、県知事・首長・議員・経営者たちは押し隠しているのだろう。それゆえに、山下俊一の下記のような意見をありがたがる。山下が洗脳しているというよりーそういう面もあるがー、そのように信じ込んで、既存の地域秩序を維持しようとし、根源的な解決を模索することを回避しているのではなかろうか。自分たちも信じたいし、県民にも信じさせたいのだと思う。そして、異常を異常として感じさせず、それを日常としてしまっているのではないか。

「異常を異常と感じさせない日常」、それが福島にある。

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