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昨年来、首都圏反原発連合主催の金曜日の官邸前(国会前)抗議行動は続いている。昨年、万単位の参加者があったが、今は、それほどの参加者はない。しかし、今も、昨年定式化された、官邸前スピーチエリア、国会前スピーチエリア、ファミリーエリアの三ヵ所で行うという形は、今でも継続されている。

私は、8月9日、ファミリーエリアにいた。他のところは通していたことがないので雰囲気はわからないが、ここでも、「原発いらない」「再稼働反対」などのシュプレヒコールがあり、一般参加者のスピーチを行っている。ここでは、終わりのほうで「コール・リレー」というものが行われ、ドラム隊のサウンドにのって、一般参加者がシュプレヒコールをリズムカルにシャウトするという催しが定番となっている。

ずっと、スピーチを聞いていると、「なるほど」と思わせるものが多い。それぞれの取り組みの宣伝もあり、いわゆる情報提供もある。また、心情告白みたいなものもある。メモをとっていないので、あまり紹介できないのが残念である。

その中で、記憶に残ったスピーチを紹介する。まず、スピーチ者の写真をみてほしい。

金曜抗議行動におけるスピーチ(2013年8月9日)

金曜抗議行動におけるスピーチ(2013年8月9日)

このスピーチ者は、「原発廃炉」「損保業界は地震国の原発リスクを表明しろ」「電力業界は核廃棄物で地球を汚すな」「横浜○○損害保険事務所」とかかれた幟をもっている。このスピーチ者は、自分のことを「商店街のおやじ」と述べていた。たぶん、損害保険事務所を経営しているのだろう。

そして、この幟作成は、「一人でもできること」と言っていた。商店街によく宣伝用の幟があるが、それを使ったとのことである。聞きそびれたが、ふだんから、この幟は店の前に掲示されているのかもしれない。

そして、この文言にも意味がある。まず「損保業界は地震国の原発リスクを表明しろ」という文言であるが、これは、スピーチ者自身も属している損害保険業界にむけたものである。日本は地震が多い。そのことを考えると、本来、日本の原発の損害保険料は莫大なものにせざるをえないはずで、そのことからも、原発は経済的に優位とはいえないはずになるということになるということである。

他方、「電力業界は核廃棄物で地球を汚すな」という文言にも微妙な含意がある。スピーチ者は、メーカーには製造することで人に害をあたえてはならない責任があるはずだという。その例として「薬害」などをあげていた。しかし、原発供給電力を販売している東京電力などの電力会社は、原発で電力を製造することで、薬害にすら比較にならないほどの害がある核廃棄物を作り出している。メーカーとしての責任を自覚すべきだといい、そのことで、料金支払いのたびに電力会社(たぶん、東京電力だろう)の担当者に話しているのだと言っていた。

そして、このような行動について、スピーチ者は「ショー・ザ・フラッグ」(Show the flag)だといっていた。

「ショー・ザ・フラッグ」という言葉が有名になったのは、2001年9月11日の同時多発テロ直後のことである。それを伝える次の記事をみてほしい。この言葉が「日の丸を見せてほしい」と誤訳(たぶん、意図的に)され、アフガン攻撃の後方支援として、インド洋への自衛隊艦船派遣のつながっていったのである。とにかく、自衛隊の海外派遣を実現するために、意図的に「ショー・ザ・フラッグ」の意味を曲げた日本政府。彼らには、旗は「日の丸」しかないのだろうか。

時事ー自衛隊派遣まで想定せず=
「ショー・ザ・フラッグ」の解釈に“異論”-駐日米大使
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20011005-00000326-jij-pol

 ベーカー駐日米大使は5日、日本記者クラブでの講演で、アーミテージ国務副長官が同時多発テロ事件に関する日本の対米支援について「ショー・ザ・フラッグ」と述べたことについて「これは英語の慣用句。『旗幟(きし)鮮明にせよ』ということを意味したのではないか。自衛隊派遣まで考えてなかったと思う」との見方を示した。
 アーミテージ氏の発言は柳井俊二駐米大使と会談した際に述べられたもので、日本国内では一般的に「日の丸を見せてほしい」と訳され、米側が自衛隊による後方支援を非公式に打診したと受け止められた。 (時事通信)[10月5日19時9分更新]
http://www.asahi-net.or.jp/~vb7y-td/kak3/1310072.htm

もちろん、スピーチ者がいう「ショー・ザ・フラッグ」は「日の丸を見せろ」という意味ではない。「旗幟鮮明にせよ」という意味である。といっても、ここでも、実際の旗(といっても幟だが)が使われている。いわゆる思想内容ー「ショー・ザ・フラッグ」ーを示すための、視覚的表現として、実際の旗が用いられているのである。

人びとに「ショー・ザ・フラッグ」ー「旗幟鮮明にせよ」をせまるために、実際の「旗」を用いるというのは、本当にエレガントなレトリックだと思う。

そして、これは、他の人にもあてはまることである。「ショー・ザ・フラッグ」ー「旗幟鮮明にせよ」ということは、みなに求められていることなのである。

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