六本木ヒルズを建設した森ビルは、どのような都市構想をもっているだろうか。森ビルのサイトには、次のように語られている。
「マンハッタンは大きな街区と整然とした道路網で構成され、そこにオフィス、住宅、ホテルなどの超高層建物が建ち並んでいます。東京は小さな街区を低層で小さな建物が埋め尽くす、雑然とした街並みとなっています。 マンハッタンを垂直都市とするなら、それと対照的に、東京は平面都市として捉えることができます。都心部が高度利用されていないため、東京はあふれた人口や産業が近郊に流れ、市街地の拡大をもたらし、平面的に広がった巨大都市となっています。 土地を高度利用し、そして良好な都市環境を形成するためには、超高層建物を活用することが最も有効な手法です。 」
非常に単純化していえば、東京もマンハッタンのように超高層化せよと主張しているといえる。他の部分では都心部にもビジネスビルだけでなく高層住宅も建設すべきだと述べている。森ビルの、さらにいえば日本の新自由主義
の理想都市のあり方がここでは表明されているといえよう。